ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ

以前『ソフトウエア開発プロフェッショナル』を読んだ際に、amazonでレコメンドされていて、レビューの内容が良かったので読んでみました。

「55の真実」としつつも、その内容には否定的な表現が多く、改善方法等について明確に記載されているケースがあまり無く、個人的には忙しい時間を使ってまで読むことをお勧めしません。まだ目の前の問題に対する改善方法を考えた方が有意義でしょう。

  • ソフトウエアの世界は、人的資質の研究が最も重要
  • 人がじっくり考えた結果の見積りは、かなり精度が高い
  • 実現できそうもない工程を何とか間に合わせるあまり、プログラムの完全性や品質を犠牲にする
  • プログラマを制御することに重点を置くマネジメントでは、最高のプロジェクトになりえないし、生産性も低くなる
  • 「成功したプロジェクトとは何か」を定義できないならば、整理が必要な大問題が残っていることになる
  • 大規模な再利用は当分うまくいかない。本来、この問題は、ソフトウエアの多様性に根ざした解決困難な問題なのである
  • 非常に狭いドメインでは、大規模な再利用が成功する確率は大きくなる。色々なプロジェクトをまたがったり、異なるドメインを横断するような再利用は、失敗する可能性も高い
  • 対象となる問題の複雑度が25%増加するたび、ソフトウエアによる解法の複雑度は100%上昇する
  • インスペクションをしっかり実施すれば、実機でプログラムを走らせる前に、最高90%の不良を摘出できる
  • 優れたプログラムが備えるべき7つの属性
    1. 移植性
    2. 信頼性
    3. 効率
    4. 人間工学(UI)
    5. 検証性(プログラムを容易にテストできる特性)
    6. 理解容易性
    7. 変更容易性
  • 規模が大きく、基幹ソフトウエアの開発において、プロジェクト内の規則をきちんと定めたケースでは、アジャイル開発よりも効果があるケースもある
ソフトウエア開発 55の真実と10のウソ
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