ソフトウェア開発プロジェクトのリスク管理
『熊とワルツを』が面白かったので、もうちょっと専門的な書籍にチャレンジしてみることに。
ソフトウェア開発プロジェクトの、ということで踏み込んだ内容を期待したのですが、別の分野でもそのまま当てはまるような一般的な内容でした。
ただ、リスク特定の手法や分析方法については『熊とワルツを』よりも詳しく紹介されており、その点で実践寄りです。
- プロジェクトの主要な原因は、管理的課題65%、技術的課題35%
- 組織でリスクを管理する仕組みを作る
- リスク軽減シナリオ
- プロジェクトの範囲を定める
- 初期のシナリオを作成する
- シナリオを分析する
- 問題と課題を位置づける
- 主要リスク領域
- 軽減戦略を作成し、公表する
- リスクパラダイム
- 特定
- 分析
- 計画
- 追跡
- 制御
- 計画を策定する
- リスク発生時の不測事態態対応計画を作成してリスクの影響を軽減する
- 製品の設計あるいは開発プロセスを変更することによりリスクを回避する
- リスクを受容する。問題が発生した場合は受け入れ、特別な行動をとらない
- 多くの情報を取得し、リスクの特性をさらに研究する
- リスク特定の手法
- プレーンストーミング
- SWOT分析
- マップ
- チェックリスト
- ピアインタビュー
- リスク対応にかかわる3つの重要な要因
- 要員数、期間、費用、影響部門数などのプロジェクト規模
- 技術的熟練レベル、用いられる新技法、設計の技術的困難性や類似プロジェクトの経験等
- 明確な要求、確定的で確定な成果、プロジェクト期間中における仕様変更がないなどのプロジェクト構造
- リスクレビューのタイミングは早い方が良いが、リスクについて十分に考察されていない時点で行ってもいけない
- デシジョンツリー分析の6つの基本ステップ
- なされるべき決断とその決断により起こりえ結果を示す
- 各不確定事象に発生確率を指定する
- 起こりえる結果に対して価値を割り振る
- それぞれの代替案について期待値を計算する
- なされるべき決断に関連するソフト要因を解く手する
- 最善の代替案を決定する
- 定量市場調査
- リスクについて、どのようなデータを収集する必要があるか
- データをどのように取得すべきか
- どのように実行するか
- 結果をどのように解釈するか
- 結果をどのように利用するか
ソフトウェア開発プロジェクトのリスク管理 | |
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