[book]ドラッカー 時代を超える言葉―洞察力を鍛える160の英知

『実践するドラッカー[思考編]』だと勘違いしていたのが本書。タイトルにあるように、ドラッカーの160の英知をドラッカーの著書からの引用を主体としてまとめあげられています。『実践するドラッカー[行動編]』もそうですが、原書から重要な項目を抜き出して引用することで構成することでずっと簡易に理解できるようになっています。直接経営に携わっているわけではないので、こういった入門書で経営の原則を広く浅く知ることができるのは嬉しい。

  • 上司をマネジメントすることが重要
  • 知識労働のための組織内において、自らの専門領域については組織内の誰よりも詳しくなければならない
  • いかなる知識と言えども、他の知識よりも上位にあるということはない。知識の位置づけは、それぞれの知識に特有の優位性ではなく、共通の任務に対する貢献度によって規定される
  • 現代の組織は、ボスと部下の組織ではない。僚友によるチームである
  • 人生から何を得るかを問い、得られるものは自らが投じたもの次第であることを知るとき、人はようやく成熟したと言える。組織から何を得るかを問い、それが自ら投じたもの次第であることを知るとき、人は自由になる
  • 成果を上げる人の共通点は、なすべきことをなす能力だけ
  • 新しい任務で成功するうえで必要なのは、新しい任務が要求するもの、つまり新しい課題において重要なことに集中することである
  • 仕事を人に任せることによって時間ができ、挑戦の機会が増え、成長が促され、組織の成果もあがる
  • 優先順位決定の原則
    • 過去ではなく未来を選ぶ
    • 問題ではなく機会に焦点を合わせる
    • 横並びでなく独自性を持つ
    • 無難なものではなく変革をもたらすものに焦点を合わせる
  • 自らに少ししか求めなければ成長しない。多くを求めるならば、何も達成しない者と同じ努力で巨人に成長する
  • 最も重要な5つの質問
    • われわれのミッションは何か
    • われわれの顧客は誰か
    • 顧客にとっての価値は何か
    • われわれにとっての成果は何か
    • われわれの計画は何か
  • マネジメントには2つの仕事がある
    • 部分の和よりも大きな全体、すなわち投入した資源の総和よりも大きなものを生み出す総体を創造すること
    • 自らのあらゆる決定と行動において、すぐに必要とされているものと遠い将来に必要とされているものとをバランスさせること
  • マネジメントに必要な資質は真摯さ
  • イノベーションに成功するために避けるべきタブー
  • 顧客となる者は、プロたるものは、知りながら害をなすことはないと信じられなければならない。これを信じられなければ何も信じられない
  • 企業とは、社会における富の創出機関であり、生産機関である
  • 自ら変化をつくり出すための五つの方法
    • 成功していないものはすべて廃棄する
    • あらゆる製品、サービス、プロセスをカイゼンすることである
    • あらゆる成功を追及して、新たな展開を図る
    • 体系的にイノベーションを行う
    • 組織全体の行動様式を変え、全員が、変化を脅威ではなくチャンスとして捉えるようになること
  • 戦略的な意思決定において重要なことは、正しい答えを見つけることではなく、正しい問いを見つけることである
  • 成果をあげるものは、何よりも問題の理解に関心を持つ
  • いかに馴れ親しんだ現象についても、常に別の説明を考えようとすることが一流の科学者の証明である
  • 意思決定においては、何が正しいかを考えなければならない。やがて妥協が必要になるからこそ、誰が正しいか、何が受け入れやすいかからスタートしてはならない
  • 妥協の種類は2つある
    • 「半切れのパンでも、ないよりはまし」
    • 「半分の赤ん坊は、いないより悪い」

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